愛媛県伊予郡松前町(まさきちょう)は、県庁所在地である松山市の南隣に位置する、人口3万人ほどの町です。
県外から見ると特徴の少ない地域のように見える松前町ですが、実際にその地に住む人たちにとっては「自然が豊かでありながら、利便性が高く、松山市よりも住居費が安い」地域として、人気のあるエリアです。
写真:愛媛県松前町は中予地区、松山市に隣接する町
松山市への交通の便もよく、周辺地域から多くの人が訪れる大型ショッピングモールを持つ“住みやすい町”、松前町。
車移動が中心の生活なので、どこからが松山市でどこからが松前町なのかわからないほど、シームレスに松山市と繋がっている印象があります。
西は伊予灘に面し、南は伊予市をへだて四国山脈を望む松前町は、豊かな自然と土地に恵まれた町です。
簡単にその魅力を紹介していきましょう。
「エミフルMASAKI」の利便性
国道56号線沿いにある大型商業施設「エミフルMASAKI」は、松山市をはじめ周辺地域から多くの人が訪れる、愛媛県を代表するショッピングモールです。敷地面積は約20万m2。東京ドーム5個分の広さを誇り、映画館やファッション、グルメ、雑貨、自動車の販売まで、200を超える店舗が入居しています。
2008年の開業当初は「エミフルMASAKI」に向かう国道が渋滞し、“エミフル渋滞”すら巻き起こしましたが、現在はほどよい人と車の流れに落ち着いているので、快適にショッピングを楽しめるでしょう。
日用品の買い出しから週末の娯楽まで、すべて1ヶ所に集まる利便性は、松前町に住むメリットのひとつです。
写真:エミフルMASAKI ウェブサイト
豊かな水資源
町の北部を流れる一級河川・重信川の伏流水が豊富なため、肥沃な土地を生かした農業地帯が形成されています。のどかな田園風景の中に、湧水を利用した美しい親水公園も点在し、地域の人たちの憩いの場となっています。
愛媛県が日本一の生産高を誇る「はだか麦」についても、松前町は西条市に次ぐ生産量を誇っています。
はだか麦とは、実と皮がはがれやすく、簡単に実が取り出せる品種群の麦のことで、小麦ではなく、大麦の一種に分類されます。
江戸時代から水田の裏作として麦類を栽培してきた歴史があり、現在でも二毛作を行っている多くの農家が、黄金色の美しい景色を彩ります。
アクセスの良さ
松前町は、人口3万人規模の、愛媛県内では最も人口の多い“町”である一方で、県内で一番面積の小さな“町”でもあります。
隣接する松山市には町の中心部から車で20分程度とアクセスしやすく、松山市に通勤する人のベッドタウンとしても機能してきた歴史があります。
また、松山空港や高速道路のインターチェンジなど主要交通拠点にもアクセスが良く、松山市と比較しても、生活の不便はほとんど感じないでしょう。
松前町の移住支援制度
定住支援制度・住宅支援制度
松前町では、空き家に住んだり、空き家を地域交流拠点事業に利用する事業者に対して、改修費用や家財搬入費の一部を補助する「空家等活用事業補助金制度」があります。
就農支援制度
松前町で就農を希望される移住者には、開始から5年まで、年間最大150万円を支援する「農業次世代人材投資事業」があります。
松前町のまとめ
いかがだったでしょうか。
上記以外にも、臨海部に東レや四国ガスなどの工場を持ち、安定した雇用環境もあります。
豊かな自然、大型ショッピングモール、各種交通拠点へのアクセスの良さ、第一次産業から第三次産業までバランスのとれた産業構成と、愛媛県松前町の暮らしやすさの一端をご紹介しました。